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青と緑に囲まれた、オレンジ屋根の桐教会【五島列島の旅 02】

前回の話はこちら↓
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早速、迷う

桐教会は奈良尾港から車で5分ぐらいの距離。

…のはずなのに、途中の岐れ道を間違った方に進んだり、運転自体が二人とも久しぶりすぎて、かなり時間がかかった。ちなみに私たちは運転がどちらかというと下手で、ドライブで喧嘩になったり事故寸前だったりということがあるので、極力運転を避けて生活してきた。が、今回ばかりは車でないとどうしようもない。というわけなので、最初は夫が運転を担当した。ぐるっと一周してようやく正確なルートにのる。

教会の案内看板のようなものは見つけたのだけど、車を停める場所がよくわからない。教会のかなり手前の道端に停めて歩いた。

駐車場はちゃんとある教会と全くない(どこかわからない)教会があります。中通島は特に駐車場のない教会が多く、仕方なく道端に停めたりしたけれど、今後観光客が増えると思うので整備してほしいポイントです。

注)その後よく見たら、教会の足元に駐車場と思しきスペースあったけれど、停めていいのかはよくわかりません。


歩いていたら、第一村人のおじいさんを発見。

「どこから来たの?」と話しかけられる。
「東京です」と答えると、へえ〜〜(”わざわざそんな所から!”)という反応。

「東京はいいところでしょう。ここは何もないよ」
「あの教会を見に来たんです」と指差すと、
「大したもんじゃないよ」

バッサリ。

「橋で繋がってる若松島のほうはきれいだよ」

若松島。たしかにそんな島と繋がってるのは知っていたけれど、時間があったら行こうかなぐらいにしか思っていなかった。でもおじいさんがそう言うなら行ってみよう。

おじいさんは「こんな辺鄙なところに来て」という感じをひたすら出していたけれど、この桐教会前の小さな小さな漁港のような場所は、緑が豊かで海も信じられないほど青く、もうそれだけで胸がいっぱいになるくらい美しい自然に囲まれていた。


そしておじいさんの謙遜に反して、桐教会はとても素敵な教会だった。私はこの教会が大好きになった。

蛍光オレンジ色の屋根は、最初は唐突に思え、なぜオレンジなのか?という感じがする。実は、この島には蛍光オレンジ屋根の教会や家がたくさんある。これが不思議と、海の青色や山の緑色と調和し、可愛らしい風景をつくるのだ。

階段を上ると真っ白でモダンな印象のファサード。建物の形が潔くシャープでカッコいい。それに比して内装は淡いブルーグリーンを基調とした可愛い雰囲気で、でも決して幼いわけではなく、全体的に清潔感がある。

そして、ステンドグラスがない代わりに窓から見える豊かな緑

五島にいる間にたくさんの教会を見たけれど、多くは窓がステンドグラスになっていた。桐教会のようにシンプルに透明のガラス窓という教会は珍しい。あらためて自然環境は偉大であること、そしてその力を有り難く借りて設計することの大切さを感じた。

周りを自然に囲まれた環境で上品に佇む教会を、最初の教会ながらいたく気に入ってしまい、その後二日目にもう一度見に来たほど。


海がこんなにも青い!

他にも素晴らしい教会はたくさんあった。でも、仮に自分が五島に移住して毎週日曜に通う教会を一つ選ぶことができるとしたら、私は桐教会を選ぶと思う。飽きのこない、シンプルであたたかい美しさがある。

ちなみに、五島の教会は基本的に内部での撮影が禁止されている。月並みな表現になるけれど、内観は心のフィルムに焼き付ける必要がある。

でも写真を撮らなかったからこそ印象の強い教会ほどはっきりと脳に刻み込まれていて、そんな機能が自分にもまだ残されていたことが、少し嬉しい。

INFO


カトリック桐教会
長崎県南松浦郡新上五島町桐古里郷357-4
(奈良尾港から車で5〜10分)
見学時間:9:00〜17:00

↓少し内装が見られます。
Laudate | 教会をたずねて


とりあえず、Google Mapの航空写真を見てみてください。いかに海がきれいか!


さあ次は、桐教会の近くの中ノ浦教会を目指す。ここから車で10分ぐらいの距離!

順調に行けば…だけれど。

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【使用しているカメラ・レンズ・フィルム(左下に透かしのある写真)】
Nikon F3+Nikkor 28mm f/2.8+FUJICOLOR C200